【ミリシタ】強い秒数・弱い秒数

「そんなの ひとの かって」という訳にもいかないスキル秒数の話

「7秒スキルは強い」「奇数秒のスキルがいい」「偶数秒はダメ」などといった評価をしばしば見かけますが、こうした「秒数でのスキル評価」は正しいのでしょうか。このことについて考えてみよう、というのが今回の主題です。

スキルの強さとは

そもそも「スキルが強い・弱い」とはどういうことかをはじめに整理しておきます。

スコアアタックに着目した場合、スキルの強さとはひとえに「高いスコアを出せるかどうか」です。つまり「ノーツタップ・ホールド中にどれだけ発動し、どれだけスコアにボーナスを加えることができるか」です。今回は、これを念頭において話を進めていきます。

また、スキルは

  1. 秒数 (発動間隔・発動区間)
  2. 倍率
  3. 発動率
  4. 種類 (スコアアップ・コンボボーナス・ダブルブーストなど)

という4つの要素をもっています。今回は「秒数」に着目するので、(2)・(3)を一律とし種類ごとに話を進めていこうと思います。

区間カバー率という考え方

秒数でのスキル評価には、しばしば「区間カバー率」と呼ばれる評価軸が用いられます。これは「楽曲全体のうち何%の領域をスキルがカバーできるか」を表すものです。

ミリシタのスキル発動には

  • 楽曲開始時 (スキル秒数カウント0秒)にはスキルが発動しない
  • スペシャルアピール中にはスキルが発動しない

といったルールがありますが、単純に「発動秒数をインターバル秒数で割った値」を形式的に区間カバー率とする場合が多くみられます。

実際に、単一スキルの区間カバー率を計算した結果が以下の表です。

スキル 7秒ごと4秒間 9秒ごと5秒間 11秒ごと6秒間 13秒ごと7秒間 12秒ごと6秒間 10秒ごと5秒間
区間カバー率 [%] 57.1 55.6 54.5 53.8 50.0 50.0

なるほど確かにインターバル7秒のスキルの区間カバー率が最も高く、奇数秒数が昇順で続き、偶数秒はイマイチという結果でした。

ところが、この区間カバー率での評価は適切でないことが多々あります。導出が楽な反面、誤った評価につながることが多いのです。この点についてもう少し考えていきます。

ノーツカバー率という考え方

冒頭で述べた通り「スキルの強さ」とは「ノーツを叩くときにどれだけ発動しどれだけボーナス倍率を加えることができるか」です。つまり、どんなにスキルの区間カバー率が高くても、スキルの発動中にノーツが降ってこなければ意味がありません。

極端な例を考えてみます。
下の図のように区間カバー率が大きいスキル(水色)小さいスキル(橙色)それぞれで、とある譜面を叩くことを考えます。

A. 均一な譜面

以下のようにノーツの分布が均等な場合は、「区間カバー率が高い = ノーツカバー率が高い」となるので、当然、水色スキルの方が良いです。
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ところが、ノーツの分布に偏りがあるような場合には、こう単純にもいきません。

B. 偏りがある譜面

以下のような譜面を考えてみます。一目見て明らかなように、この譜面では橙色スキルの方が良いです。
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ノーツ分布というパラメータ

こうしたスキルの有利不利の逆転は、楽曲によってノーツ分布が変わってくるために起こります。

そもそも区間カバー率での議論には「楽曲全体で見ればノーツ分布は均等と考えても問題ないよね」という前提があります。このため、譜面Bのようにノーツ分布に露骨な偏りがある場合には区間カバー率による評価は不適切になってしまうという訳です。

正確に考える場合には「楽曲全体の何%のノーツをカバーできるか」というスキルのノーツカバー率をきちんと考えることが必要になってきます。

そうはいっても……実際はどうなのでしょう。2分そこらある実際の楽曲では、譜面Bほど極端にノーツ分布は偏っているものなのでしょうか。というわけで、実際問題として「ノーツ分布が均等とはみなせないのか」「区間カバー率での評価は不適切であるのか」を次に考えていきたいと思います。

重み付きノーツカバー率という考え方

実際問題が気になるところですが、その前にもう一個。

先ほど、ノーツカバー率は「楽曲全体の何%のノーツをカバーできるか」としました。普通は「何% = 何個中何個」といったように個数で考えます。ところが、ミリシタのノーツは重さ (≒ 他要素によりかかる倍率) というものを持っています。このため、単純な個数のカバー率ではなく重みを加味したカバー率を考える必要があります。

この項ではこの「重み付け」について触れていきます。

1/2. スコアスキルに関わる重み

スキルの種類によって、重みのつけ方が変わるので分けて説明します。

ミリシタでは、小ノーツの点数を1とすると、大ノーツは2倍、スペシャルノーツは10倍のスコアを持っています。スコアスキルの効果倍率はこうしたノーツの種類による点数にかかるので、それぞれ小ノーツ2個分、10個分の重みをつけてやる必要があります。
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また、ロング・ムーブノーツのホールド中には1秒あたり小ノーツ2個分の点数が入り、これもまたスコアスキルの影響を受けます。よって、ホールド時間も個数換算 (小数) して数えてあげる必要があります。

以上のように、スコアスキルのノーツカバー率はノーツ倍率ホールド秒数を踏まえた重み付きのノーツカバー率 (Nw率)として計算します (詳しくはスコア計算式参照@wiki)。

2/2. コンボスキルに関わる重み

コンボスキルの場合には、スコアと違いノーツの倍率やホールド秒数を考える必要はありません。

その代わりにコンボ倍率が関わってきます (詳しくはスコア計算式参照 @wiki)。

下表のように、コンボ数が増える後半ほど1ノーツあたりの点数に補正がかかるので、コンボスキルのノーツカバー率はコンボ倍率の重みを加味したノーツカバー率 (K率)として計算します。

コンボ数 コンボ倍率 (k)
1-9 0
10-29 1.0
30-49 1.3
50-69 1.6
70-99 1.8
100- 2.0

小括

「区間カバー率」よりも譜面のノーツ密度を考慮した「ノーツカバー率」を用いてスキルの評価を行うべきだという話を進めてきました。そして、ノーツカバー率計算のための重みの付けについて確認してきました。

次項では、「ノーツカバー率」による譜面ごとのスキル評価が、「区間カバー率」による評価と変わってくるのかを実際に調べてみます。

スキルの強さとは譜面との相性

ノーツカバー率を実際に調べてみた

実際問題として「ノーツ分布が均等とはみなせないのか」「区間カバー率での評価は不適切であるのか」を考えていきたいと思います。

単一スキルの重み付きノーツカバー率

スコアスキルの場合(Nw)

とりあえず、単一のスコアスキルについて、各楽曲ごとにノーツカバー率 (Nw率) を導出しました (全ての結果)。

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この結果を見ると、だいたいは区間カバー率と同じく左側が赤く右側が青い傾向があるのが分かります。やはり7秒は一つ頭が抜けている印象もあります。

とはいえ、楽曲によってところどころ序列が入れ替わり7秒一強ではない事が分かると思います。

コンボスキルの場合(K)

単一のコンボスキルについても、各楽曲ごとにノーツカバー率 (K率)を同様に見てみます (全ての結果)。

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この結果でも、楽曲によってところどころ序列が入れ替わっています。また、スコアスキルのときとは、楽曲との相性が変わっている事も見て取れます。

「でも、結局7秒ばかり赤いじゃん!」そう思う方が大半だと思うので、次の項を見てください。

複数スキルの重み付きノーツカバー率

単一スキルでライブを行うことは稀です。普通は、2つか3つの秒数を組み合わせた編成します。そこで、より実際に近い、異なる秒数を組み合わせた場合について考えてみます。

スコアスキルの場合(Nw)

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全ての結果:2種3種

単一スキルの場合には、そうは言っても7秒優勢でしたが、複数スキルを組み合わせるとだいぶ様子が変わります。

もちろん、7秒スキルを含む組み合わせが赤くなりやすい傾向はありますが、12&13秒や11&13秒、10&11&13秒や11&12&13秒の組み合わせが良い楽曲もかなり多くみられることが分かります。区間カバー率が小さい偶数秒だって相性が良ければ7秒よりも強いのです。

コンボスキルの組み合わせ(K)

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全ての結果:2種3種

コンボの場合には、スコアの場合以上に、12&13秒や11&13秒、11&12&13秒の組み合わせが優れた相性を示す楽曲が多くみられることが分かります。

区間カバー率での評価は安直

以上の結果から言えるのは、スキル秒数と楽曲(譜面)間の相性が結構重要で、区間カバー率で一軸的に順位づけをするのはあまり適切でないということです。

そもそも、スキルとは個別ではなくユニット全体で考えられるべきです。単一ではカバー率が低いスキルであっても、互いに補い合うことで高い効果を発揮する場合があるのは考えてみれば当然の話です。

こうしたことから、明らかに不遇な秒数というものは存在しないと言えるでしょう。

まとめ

今回の主題は「秒数でスキルを評価することが正しいのか」でした。そして、スキルを評価する上では、単なる秒数以上にスキルとノーツカバー率・譜面との相性が重要な要素であることをみてきました。

今回の要点をまとめると以下のようになります。

  • ノーツが均等に分布している場合にのみ区間カバー率での順位づけには意味がある
  • これに当てはまらない楽曲は結構多い
  • ボーナスのかかり方が違うので、スコアスキルとコンボスキルで相性のよい秒数は変わり得る
  • 区間カバー率が最も高い7秒スキルが必ずしも最適な組み合わせに入るとは限らない
  • そうはいっても最適ではないだけで7秒を入れた編成はだいたいの楽曲と相性が良い
  • 7&9秒・7&11秒・7&13秒 (+α)の組み合わせは平均して良い
  • 12&13秒・11&13秒 (+α)の組み合わせも良い
  • 7秒・9秒・10秒・11秒・12秒・13秒どのスキルにも出番となる楽曲が存在する

また、今回はスキルの秒数に着目して話を進めましたが、高スコアに大事な要素はスキルの秒数だけではありません。このため、以下の点にも注意が必要です。

  • ボーナス倍率も大事なので、多少不利な秒数でもSRよりSSRの方が、通常SSRよりFES限定の方が有利なことが多い
  • アピール値も大事なので、多少不利な秒数でもアピール値が高ければ採用した方が良いことがある

結局、場合によりけりということです。分かりやすい結論はありません。

今回は「強い秒数、弱い秒数、そんなの譜面次第」ということが伝われば良いかなと思います。

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